近況報告

震災から2ヶ月が経とうとしています。 近くの観光地は賑わいを取りもどし、スーパーの商品棚にはもう空きは見られません。 安曇野に暮らす私達の身辺からは、震災後の非日常的な光景がきれいに消え去っています。 昨日閉会した地元での展示会には、昨年以上…

第41回熔解終了

昨日、表題のとおり41回目の熔解を終了しました。 火を入れたのは昨年の10月20日。そのころは、まだ、最高気温が20度ほどありました。 今はご覧のとおり雪景色となっています。 例によって日付電卓で計算してみたところ、ちょうど90日の作業でした。 平年並…

池田クラフト展開催

昨日は池田町立美術館(北アルプス展望美術館 *1 )で作品の展示をしていました。 いよいよ、本日から『安曇野スタイル2010 池田クラフト展』が始まるのです。 ふり返ってみれば、自宅のある池田町で、これほどしっかりとした展示会に参加するのは初めてのこ…

眺めのいい美術館

昨日は池田町立美術館(北アルプス展望美術館 *1 )へ出かけてきました。 といっても、展覧会を鑑賞したのではなく、10月30日から開催される『池田クラフト展』のミーティングに出席したのです。 このイベントは、独立した展示会でありながら、会期の後半を…

マーブルの描き方

上の写真はS3-0の香水びんです。 われわれが「マーブル」と呼んでいるシリーズのうちの一品なのですが、どうやってこのマーブル模様を出しているのか、と訊かれることが多いので、作り方をちょっとここに記してみようと思ったのです。 例によってテキストオ…

納品セレモニー

昨日は豊科カントリー倶楽部へ「笠原杯」の納品に出かけてきました。 上の写真が、その笠原杯です。 コンペの優勝者に持ち回りで授与されるのですが、高さが40cm、カップの径が36cm、重さにして約7.5kgと、たいへんヘビーなものですから、ふだんはずっとカン…

動物アップリケ

HPを更新しましたのでご案内申し上げます。 以前、このブログの「廃番リバイバル」で話題にしましたが、お客さんのリクエストにお応えして復活させた「旧シリーズの新作」を数点アップしたのです。 それらの中から『みんなの器』という作品を上に貼りつけて…

第40回熔解終了

昨日、ようやく第40回熔解が終了しました。 本ブログをふり返ってみたところ、火を入れたのは5月1日。 もう、その頃の記憶は、すっかりと頭の中から消え去っています。 暑かったのでしょうか、寒かったのでしょうか。 今よりも景気は良かったのでしょうか、…

廃番リバイバル

ときどき、廃番になった作品の注文をいただくことがあります。 それが大昔に作っていた作品でしたら、注文をくださったお客さんも「古くからご愛顧いただいている方」ということになります。 作るのをやめてしまったのには、それなりの理由があるのですが、…

緊急出動

本日、午前1:52。 携帯電話の呼び出し音に起こされました。 警報装置「あんしんSIII」の端末として使っている0円携帯が深夜に鳴っているのです。 どう考えても通報でしょう。 出てみると、人工音声が「停電」を知らせていました。 急いで着替えていると、間…

田淵行男賞

昨日の午後、作業を抜け出して展覧会を観に行ってきました。 場所は昨年オープンしたばかりの「安曇野市穂高交流学習センター“みらい”」。 図書館も併設されているのですが、建物に入ったのは初めてのことでした。 穂高駅と柏矢町駅の中間に位置していて、「…

882度からの復活

昨日は久しぶりに熱狂しました。 朝、工房に着いたら、熔解炉の火が消え、警報装置のブザーが鳴りっぱなしになっていたからです。 炉の温度は、882度まで下がっていて、デッドラインの800度までもう少しのところでした。 どうにか復旧させたのですが、しかし…

リーフレット

昨日、一昨日は、このクソ忙しいなか、自宅のMacをパコパコして展示会のチラシを作っていました。 (パコパコというより、マウスでズルズルでしょうか) 7月4日から地元の「Restチロル」で催される展示会のチラシで(だからと言うわけではないのですが)、オ…

安曇野スタイル

『安曇野スタイル』とは、安曇野で活動する工芸家が中心となって、2005年に発足した観光イベントです。*1 秋の行楽シーズンに、個人工房や美術館、その他の観光施設がそれぞれ同時にイベントを催し、「安曇野」という広いエリアを、県内外の観光客に回遊して…

揺れを封じる

北工房は城田電気の「Super Series ピクチャー1、ピクチャー2S」をピックアップ用の小型電気炉として使っています。 もともとは七宝用の電気炉なのですが、手軽に使えることから工房開設当初に導入され、以来、壊れることもなく未だに現役を続けているのです…

Gingher G-NS-2

先日のエントリーで触れたケブラー裁断用のハサミが届きました。*1 どれほどの能力があるのか興味津々だったのですが、こちらの期待以上の切れ味に感心し、思わず、感動を皆さんと分かち合いたく、ここに記すことにしたのでした。 表題のとおり、正確な商品…

疫癘の地で

昨日は二人展に出品する作品を梱包&発送しました。 これまで、たびたびお世話になっていた宮崎県のギャラリーです。 例によって、作品を送るだけであとはすべておまかせという、たいへん心苦しい展示会なのですが、遠方ということで無礼をお許しいただいて…

ケブラーの法則

表題をよく見てください。 「ケプラーの法則」ではなく「ケブラーの法則」です。 お気づきでしたか。 違いがわかった方は、まだまだ老眼の心配はありません。 よかったですね。 日本語ビットマップフォントの最弱点は、「ブ(bu)/プ(pu)」や「ボ(bo)/…

パルプトラップ

本日も昨日と似たような話です。 昨日のエントリーは汚泥の話。 今日は水に溶けてドロドロになった新聞紙の話です。 毎日尾籠な話で申し訳ありませんね(笑) しかし、書き始めてしまったのですから、このままキーボードをパコパコすることにしましょう。 われ…

泥トラップ

排水溝には、必ず(といっていいほど)トラップが設けられています。 たとえば、風呂やシンクの排水口は、ストレートのパイプが直結しているのではなく、穴のまわりに水がたまる溝があって、間接的に下の穴に流れて行くように設計されています。 あれがトラ…

ドアクローザ

ずいぶんと前の話になりますが、工房の窓ガラスが気がつかないうちに割れていたことがあったのです。 たいへん風の強い日でした。 木の枝が折れて飛んできたのだろうと思ったのですが、周囲にはそれらしきものが見当たりません。 人通りがないところなので、…

柳絮の季節

また今年も柳絮(りゅうじょ)の舞う季節になりました。 字面を見ると、芸者や遊女の仲間のように見えますが、そうではありません。 春になると、タンポポの綿毛と共に風に吹かれる「柳の種」のことなのです。 都会にお住まいの皆さん。 皆さんは、柳絮が舞…

ホースキャップ

ビニールホース用の接着剤はないのでしょうか。 透明のグリーンで直径は20mm。よく見かける、もっともポピュラーなホースです。 素材は「塩ビ」なのでしょうか。よくわかりませんが、手持ちの接着剤を使ってみましたが、どれも役立たずでした。 近所のホーム…

失われた色

しばらく前に「パラダイスペイント」が生産中止になりました。 ご同業の皆さんには「何を今さら」の話ですが、門外の方々のために軽く説明しておきたいと思います。 パラダイスペイントとは、高温でも変色しない彩色用の色ガラスです。 ペースト状に練ってあ…

坩堝の個性

第40回熔解がスタートしてから2週間が過ぎました。 溶解炉はあいかわらず好調を維持。われわれも順調に生産を続けています。 今回、とりわけ調子がいいのはポット(坩堝)です。 これまでもたびたび書いてきましたが、ポットは、ある一定の温度を超えると、…

プレヒート

昨日は第40回熔解のプレヒート最終日でした。 プレヒートとは、ポット(坩堝)に負担がかからないように、熔解炉の温度をゆっくりと上げて作業に備えることです。 北工房は、約48時間かけて上げているのですが(ポットは95kg)、実のところ、そのプログラム…

火入れと水入れ

昨日は「火入れの儀」を執り行いました。 といっても、配電盤の着火スイッチを指でひと押ししただけですが。 大きなトラブルもなく40回を数えた「熔解」ですが、これもひとえに、神主さんなどを入れず、ドライに儀式を執行してきたたまものです。 われわれス…

「ギャラリーぬく森」初日

昨日は展示会の初日ということで、午後から会場で当番をしていました。 朝から冷たい雨に降られていたのですが、開店するとまもなく雨雲は消え、絵に描いたような青空が映画の場面転換のように広がったのでした。 日頃の行いが良かったからでしょうか。 暇つ…

作品の搬入と展示作業

昨日は地元の「ギャラリーぬく森」で、搬入&展示作業をしていました。 以前、このブログでDMをご紹介した北工房の二人展が始まるのです。*1 このところずっとグズグズしていた空模様も、なぜか、われわれが搬入を始めた午後から奇跡的に回復し、一年のうち…

あんしんSIIIの設定

昨日は警報装置のセッティングをしました。 通報先のケータイが変わったので、登録しているナンバーも直さなければなりません。 北工房が使っている警報装置はNTT製の「シルバーホンあんしんSIII」です。*1 これは、その名が示すとおり、介護用品として開発…